水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

SPAC「わが町」

静岡芸術劇場
14:00

  • 静岡芸術劇場。階段を登りつつふと顔を上げると、今井朋彦さんと宮城聰さんがダブルでお出迎えしていて動揺。私のプロフィール写真は、ここの2Fロビーから見上げた天井です。
  • SPAC秋の芸術祭・今井朋彦演出『わが町』。ある眼差したちがみつめる、人の生涯。その町の人々は一見、私(たち、多くはアメリカ以外で生まれ育っただろう今日の観客)とは文化も習慣も態度も異なっている、けれど、ワイルダーの切り取る日々の営みは、誰もが知るこの世の姿。
  • 演出面。境界を消すというより、境界線の方が猛然と走ってきてこちらを取り込んでしまうような仕掛け。木の色が印象的な作りかけめいた道具に、簡素な服。彼らの生きた証は、ただ一片の色彩。後半、劇場の機構をこう使うか!と、目の覚めるような心地。
  • 生の音楽も、空間を鋭敏にするような。台詞回しが若干こなれていない感じで勿体なく思いつつ、しかし鮮やかな舞台。装置と衣装がたいへん好みでありました。事前に戯曲に触れる機会はあったのですが、せっかくならと敢えて読まず、この観劇を人生初『わが町』に。