水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

2013-01-01から1年間の記事一覧

DULL-COLORED POPプロデュース「最後の精神分析 -フロイトvsルイス-」

日暮里d-倉庫 14:00 ある種のいい作品には、祈りの瞬間があるように思う。白く眩しく澄み渡った、対象も、ときには願い事すらも定かでない、大きな祈りがあるように思う。 ラストシーンのフロイトを、木場勝己を思い出すと、今も身体が震えそうになる。あん…

「かもめ」

シアターコクーン 13:00 あんまり上出来でない人々のオモシロ悲しさ。人の話は良くて半分くらいしか聞いてないし、思い込み激しいし、気のきいたことをやろうとすれば滑るし。そういったことが伝わるかどうかの大半は多分、ちょっとした間合い、ちょっとした…

「OPUS/作品」

新国立劇場 小劇場 13:00 芸術家の距離感。仕事仲間の距離感。友人の距離感。あるいはまた別の。いくつもの距離感を揺れ動きながら、ラザーラ・カルテットは今日も音楽を奏でる。小川絵梨子の演出作を観るのは三度目。戯曲を立体空間に立ち上げる、誠実な手…

マームとジプシー「cocoon」

東京芸術劇場 シアターイースト 15:00 波のように、『cocoon』の少女たちの姿が脳裏に再生される。あのリフレイン。声。まだまとまらない。 ベージュ色の光、ベージュ色の砂だけがある空間に息づく、16歳の少女たちの記憶。少女たちに、少女たちの透明な世界…

イキウメ別館 カタルシツ「地下室の手記」

赤坂RED/THEATER 19:00(観劇直後) カタルシツ。うわあ、刺さる、刺さる。切り取り方は異なるけれど、岩井秀人の『ヒッキー・ソトニデテミターノ』とある種同じポイントを突いてくる。自意識の鎖。「ふつうに生きていく」というスキル。そして割と誰でも虚…

「帰郷 -The Homecoming-」

シアター風姿花伝 13:00 初めてのピンター。この「いやあな感じ」。男ばかりの、ある家族。ひずんだまま放置される意思疎通。言葉の後ろにはいつも空白がつきまとう。その空白の空間に伸びる、伺う、一方向の視線。視線。視線。 美術。客席に入ったとたん目…

シネマ歌舞伎「大江戸りびんぐでっど」

いやあ映画館で歌舞伎を見られるっていいもんですねえ、の前に果たしてこれは歌舞伎なのか否かというのは上演当時の評でも耳に聞こえておりましたが、なにしろ歌舞伎をきちんと観たことがほとんどないのでその辺りは沈黙。初シネマ歌舞伎、楽しんで参りまし…

「ヘンリー四世」

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 13:00 ポスターにいるのは勿論メインの二人なのだけれど、個人的には、誰よりも木場勝巳の存在に引っ張られ続けた。ぶれない間合い、複雑な台詞を2階席の最後列にも確かに響かせる声。囁きに劇場中が耳を澄ます、美しい瞬…

「八犬伝」

シアターコクーン 18:30 実は基礎知識ほぼゼロだったのであまりの展開の速さによれよれになりつつ、ひとまず「毛野!毛野!信乃!信乃!」と心の中でコール。屋台骨。 ここのところ何だか殺陣マイブームが来ているようで、刀をくるくると振り回し跳ね回る阿…

「音樂劇 千本桜」

博品館劇場 13:00 ほとんど情報を把握しないで来てしまったのだけれど、湯澤幸一郎がいたり小林健一がいたり岸祐二がいたり、主演の加藤和樹は白井版『オセロ』出演者だったり。演出は扉座の茅野イサム。あ、舞台版タイバニでイワンをやってらした高崎翔太も…

キャラメルボックス「盲目剣谺返し」

サンシャイン劇場 19:00 『盲目剣谺返し』だけ観て撤収。流石に一時間、切って貼って詰めた感濃いものの、殺陣好きとしては短い中でも凝った殺陣を味わえたのが嬉しい。大内厚雄のしなやかな身体で示す「盲目の」剣。音のない第一のクライマックスと、声のな…

扉座「つか版・忠臣蔵 〜スカイツリー篇 〜Returns」

すみだパークスタジオ 倉 14:00 熱気、熱気、熱気。開演前に全力で物販していた男たちだって、みんな等しく一人残らずかっちょいいのです。山本亨様の刀さばきと傘さばき、惚れ込まずにはいられない。 それにしても、女性のハイレグ・網タイツ・燕尾服上着の…