2012-01-01から1年間の記事一覧
日生劇場 12:00 ヒース茂る荒野に、とどまることなく風が吹いている。上演時間は休憩込み約3時間、けれど2時間ほどだったかのような感覚。何より場面転換の滑らかさ、エレガントさ。しかし決してせわしくない。本のページを丁寧にめくっていく様にどこか似…
ル・テアトル銀座 14:00 『樹海』10月8日(月)/書き込みの薄い脚本とメリハリの薄い演出が相まって、言いたいことは了解、の先がない感。脚本は特に前半が薄く、四人の人格がどうも見えてこないままプレゼンテーションが始まってしまい、更にプレゼンの内容…
シアタートラム 14:00(観劇直後のツイート) ファンファーレ、メモ。世界観や楽曲や美術がきらめいている、だけに、そこに覆いかぶさる圧倒的に巨大な惜しさ勿体なさ足りなさにのたうち回りたい心境。もーっ!たーい!なあああい!! 全く関係ありませんが、…
パルコ劇場 14:00(観劇直後のツイート) ヒッキー観劇。良いなあ。吹越満の精密な身体、のみならず全員の身体が、なんかこう、あ、知ってる、という。生きづらさという大きな言葉とは少し違うかもしれない、しかし大きい「つらい」「こわい」のこと。でも笑…
サンシャイン劇場 14:00(River) 15:30(Forest) 19:00(Slope) キャラメルボックス『広くてすてきな宇宙じゃないか』/サポーターズクラブ結成20周年を記念し、ハーフタイムシアター(約1時間の作品)の代表作を3パターンのキャストで一挙上演というお…
三鷹市芸術文化センター 星のホール 19:30 マームとジプシー『ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。』今まで観たのは『20年安泰。』参加時の短編だけだった。リフレインそしてリフレイン、ぶれて拡散する語り、重なる時間瞬間記憶、潤むけれど零れはしな…
相模国分寺跡 18:30 神奈川県は海老名にて、生まれてはじめて薪能を鑑賞。月の照る中、暖かい夜気にすらりと音が響くさまは、それだけで得難い空間だなあと感じつつ。仕舞『二人静』『野守』、狂言『蚊相撲』、能『葵上』。 『蚊相撲』のいまいち現実認識が…
13:00 Zepp DiverCity TOKYO 実に今更だけれど、私は生の殺陣が大好きかもしれない、と自覚。目前で、身体能力の限りを尽くした俳優陣が、走って跳んで打ちかかり蹴り上げ刀を閃かせる。その図に、弱い。割と弱い。 原作物が違う媒体に移るとき、オリジナル…
パルコ劇場 14:00 カーテンコールで起きたある拍手に、人の「何かを何かとして見立てる力」の強さを思う。わたしたちは条件さえ整えば多分、例えば一脚の椅子でさえ「ひとり」として扱い、信じられる。この不思議な習性はもしかしたら、神に舞を捧げていたよ…
紀伊國屋ホール 14:00 LEMON LIVE『Woo!! man』/初の再演もの。初演が下北沢の駅前劇場、今回は2.5倍超の紀伊國屋ホール。初演を観たせいか、広すぎるかも、との印象。男×6と女×1のキャストで「ひとり男女二役」という枠組みは、ちっちゃい空間の方が高威力…
座・高円寺2 第一部/15:00 第二部/18:00 今年の3月11日、ニューヨークの演劇人たちが企画した、日本と日本の演劇人の為のリーディング公演。それをほぼそのままの形で紹介した今公演は、自他の立ち位置、必然的な距離感、日本演劇は何をなせるか等々、ま…
神奈川芸術劇場 中スタジオ 13:30 KAATキッズ・プログラム『暗いところからやってくる』/さやさやと、夏の風。膨らんでしぼむ白いレースのカーテン。薄暗い、雑然とした室内。開けられていない段ボールの山。外からは子供の遠い声。自動車の通る音。ちりん…
サンシャイン劇場 19:30 キャラメルボックス『アルジャーノンに花束を』/一部ダブルキャストが気になりもう一度、今回は「アクア」。タイプの違う俳優陣によるチャーリイとアリスは、イグニスとは思いのほか異なる感触。抑制のきいたやわらかな芝居に透明感…
サンシャイン劇場 14:00 キャラメルボックス『アルジャーノンに花束を』/原作はかのダニエル・キイス。舞台版脚本はすでに菊池准による版があるが、今作はそれではなく、座付の成井豊による版。形式と内容を不可分にするあの「文体」をある程度そのまま朗読…
彩の国さいたま芸術劇場 13:30 『しみじみ日本・乃木大将』/しっくり来ない感覚がありつつ、具体的にどこと示すこともできず、これをそのまま記す。一つ、ずっと考えていたのは、これは本来もっと小さな空間で、もっと「豪華でない」俳優陣によって上演され…
あうるすぽっと 13:30 華のん企画『リチャード三世』/リチャードは幾度も、「醜い左手」をぎゅうと抱きしめる。彼のただひとつの拠り所、ただひとりのともだち。子どものためのシェイクスピア・シリーズ。柔らかい手触りと抑制の利いた演技のなかに浮かぶ混…
吉祥寺シアター 19:00 ala Collectionシリーズ vol.5『高き彼物』/2000年のマキノ戯曲をマキノ本人による演出で。実にスマートで合理的な構成に、実に非合理な人間の心が、かちりかちりと嵌められる。次から次へと惜しげもなく訪れる、ひどく切実なのにひど…
王子小劇場 19:30 劇団競泳水着『Goodnight』/言葉にならない後悔を抱えた糸がひとつところに縒り集まり、それぞれの今を確かめあう。先日観たナイロン100℃の『百年の秘密』とどこか似て、登場人物にとり最重要の「時間」をすっぱり抜き、その不在こそを軸…
シアターコクーン 18:00(観劇直後のだらだらツイート) まとまらず、席の話など。初コクーン歌舞伎なので大奮発して桟敷席を買ったのだが、これがまた良かった。熱。舞台と席との人の熱。そうしてそれが凝縮されて静かに冷えてゆく時間。鍛え抜かれた身体の…
世田谷パブリックシアター 18:30 『藪原検校』/初日。であるせいか、前半のテンポが奇妙に遅く見え困惑するも、後半はさほど感じず。戯曲指定とは異なる「糸」の配置がなされた広い空間を、光なき人間たちが縦横無尽に行き来する。十人のキャストは或いは中…
パルコ劇場 19:00 パルコ『桜の園』/チェーホフの『桜の園』は何年か前に読み、哀切ながら結構笑った記憶がある(『三人姉妹』はもっと笑った)。生で観た経験なし。そんな折の三谷幸喜、そりゃ気になる。確かに笑える箇所は多い。が「よおし笑ってやるぞ」…
野外劇場「有度」 19:00 静岡の「ふじのくに・せかい演劇祭2012」に行ってきたのが大層楽しかったのだけれども、なかなか言葉にならず苦悶。しかし毎度毎度ラインナップが豪華で濃くて面白い。東京方面からは安い直通バスも出ていたりで、皆様一度おいでませ…
東京グローブ座 19:00 キャラメルボックス『無伴奏ソナタ』/オーソン・スコット・カードの同名SF小説の舞台化。シルヴァーバーグ、ブラッドベリ、マキャフリイ等の何本もの名作SFに敬意を表してきたこの劇団に、新たなる定番レパートリーとして加わりそうな…
駅前劇場 15:00 タクトプレイ・プロジェクト『パパ、アイ ラブ ユー!』/全ては笑いのための駒、俳優陣は一点のミスも許されない正確無比な芝居を要求される、見れば極楽やりゃ地獄(たぶん)の劇作家レイ・クーニー。を、客席数約160席の駅前劇場で見られ…
本多劇場 13:00 ナイロン100℃『百年の秘密』/鬱蒼とした森の奥で、木々の僅かな隙間から覗き込むような、ある人々の人生。覗き込む度に変わる風景。前後する時間。彼らの「転機」は木の向こうに隠れている。それらはいつも過ぎ去ってしまっているか、あるい…
シアタートラム 14:00 柿喰う客『絶頂マクベス』/マクベス史上初(かどうかは不明)の、丁寧語執事眼鏡系マクベス。妻とともに使用人の服をまとった彼の姿は、ビジュアルだけに留まらない「労働者マクベス」。鬱屈した彼が抱くものは野心というより、哀れな…
シアターコクーン 13:30 シス・カンパニープロデュース『ガラスの動物園』/例えるなら、バットとテニスラケットとゴルフクラブとサッカーボールでもって謎の競技をしているような。何故、4人の芝居の方向性をこれほど違うままにしたのか。ただただ、居心地…
明治大学和泉校舎地下アトリエ 13:00 夢幻舞台『スケッチブック・ボイジャー』/使用脚本は成井豊。リアルからかけ離れたテンションが求められる設定と取っ組み合っている感に最初はハラハラするも、芝居が進むにつれ熱気も間合いも密度アップ。大人数のシー…
日本青年館 15:00 宝塚星組『天使のはしご』/ジェーン・オースティン『高慢と偏見』を原作にしたミュージカル。宝塚観劇自体がまだ数えるほどしかないために、芝居本体より「宝塚の世界」に触れた感が強し。前の観劇ではほぼ女性客のみだったが、今日は男性…
明治大学アートスタジオ 14:00 US-PRODUCE『Al-ways 〜走れ大学生〜/メトロ!』/卒業を控えた大学生陣による、約120分二本立て。「ダイガク」を前にした高校生たちを切り取る『メトロ!』と、「ダイガク」の外へと出てゆく大学4年生たちの半フィクション…