水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

「暗いところからやってくる」

神奈川芸術劇場 中スタジオ
13:30

  • KAATキッズ・プログラム『暗いところからやってくる』/さやさやと、夏の風。膨らんでしぼむ白いレースのカーテン。薄暗い、雑然とした室内。開けられていない段ボールの山。外からは子供の遠い声。自動車の通る音。ちりん、と、ひとりでのように風鈴が鳴る。そんな劇場。
  • 例えば、暗がりが怖かった人。祖父や祖母の古い家の静けさに怯えた人。小さな「悪いこと」を、誰にも言えずに抱え込んだことのある人。誰かや自分が死んでしまうことをふと考えてみたら、恐ろしくてたまらなくなった人。そんな沢山の「大人と子供」たちの為の作品。
  • 子供が(たぶん大人もひっそり)抱える色々な「怖さ」を、冷静にリアルに拾う前川知大。けれど「あちらの人たち」は割とユーモラスで、崖っぷちから突き落とされそうになったときには、きちんと抱きしめてくれる人がいる。それはさりげなく示す「怖さとつきあう方法」。
  • 大窪人衛がもう、270度どこから見ても(※舞台を三方向から囲む客席でした)男子!中学生! そしてキュートな「あちら」の皆様。仕込んであるギミックがシンプルなのに効果的で、服が○○たり車椅子が○○たりする度にいちいちビクッとした単純な私でありました。