水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

シアターコクーン「プレイタイム」

2020.7.19

e+「Streaming+」7.12に行われたライブ配信アーカイブ

 

シアターコクーン『プレイタイム』アーカイヴ視聴。劇場がひととき目覚め、岸田國士の一幕劇を語り、再び眠りの準備をするまでの一部始終。試行錯誤を重ねつつ様々に演劇の配信が行われている今、演劇の上演/劇場そのものを作品化して撮ることを試みた映像として、長く記憶され語り継がれてほしい。

・ふだん耳にすることのない、コクーンという劇場を駆動させるモーター音。無骨な金属の骨組み、上下するワイヤー、無数のスイッチ。それらを管理し立ち働くスタッフ。合間を漂う俳優。幻のような台詞の断片からやがて始まる慣れ親しんだ「上演」。ドキュメントとフィクションのあわいを映すカメラ。

・それだけで鑑賞の印象を支配するほど濃いコンセプトの中で、岸田國士の台詞劇をそれと対等にがっちり立ち上げてくる黒木華森山未來も本当によかった。カメラの粗さなど含め、録画でないライヴ配信の熱として受け取りたく。
煌々と光る「THEATRE」に少し目が潤みました。”プレイタイム”をありがとう。

・アーカイヴ、最初の7分くらいはほんとの開演前(CM入ったりする)なのに(こ、これも「上演」か…?)としばらく待ってしまったのが今思うとちょっと笑える。現代アートを前にしてどこからが作者の意図したアートなのか分からずフライングする系のアレや。