キャラメルボックス「アルジャーノンに花束を」アクアキャスト
サンシャイン劇場
19:30
- キャラメルボックス『アルジャーノンに花束を』/一部ダブルキャストが気になりもう一度、今回は「アクア」。タイプの違う俳優陣によるチャーリイとアリスは、イグニスとは思いのほか異なる感触。抑制のきいたやわらかな芝居に透明感と孤高がにじむ、多田直人のチャーリイ。
- イグニスのアリス(岡内美喜子)には「先生」としての側面を強く感じたのに対し、アクア(渡邊安理)は「女の子」なイメージ。チャーリイとのバランスの良さならアクアかしらん。パン屋従業員達は多面性をみせるので、もう少し細やかな芝居がいいなあ、とも。
- 原作を随分前に読んだきりで観たので、こういう話だったか、と新たに触れ直す感覚。「記憶」の物語でもあることに、今更気づく。かれは思い出す。その意味をとうに通り過ぎてしまってから苦しみ直すかなしさ。かれらは忘れる。忘れたことすら忘れてしまうかなしさ。