水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

「マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜」

野外劇場「有度」
19:00

  • 静岡の「ふじのくに・せかい演劇祭2012」に行ってきたのが大層楽しかったのだけれども、なかなか言葉にならず苦悶。しかし毎度毎度ラインナップが豪華で濃くて面白い。東京方面からは安い直通バスも出ていたりで、皆様一度おいでませな気分です。*1
  • SPAC『マハーバーラタ 〜ナラ王の冒険〜』/一秒一秒が疾走するような、高鳴る感覚。その源は、激烈かつ精密なパーカッション生演奏であり、太く軽やかに肚から出される緩急自在の声であり、鍛え抜かれた身体の静と動であり、それら一体化した様式が生む祝祭の色。
  • 長大なインドの叙事詩から引かれた一編の神話が、上質な和紙を思わせる真っ白な、日本の古い信仰を思わせる衣装でもって、力強く様式的な「語り」と「動き」と「音楽」で紡がれる。場所は野外。夕暮れからやがて暮れゆく時の中、高く黒々とした木々を背景に体感する神話の力強さ。
  • これまで観たSPAC作品は『ペール・ギュント』と『野田版 真夏の夜の夢』とこれで、どれも良い観劇体験でしたが、こと今回は子どものようにまばたきもせず懸命に観てしまいました。固くなった頭に、芝居ってたーのしーいなーあ!という根っこの喜びを思い出させてもらった感。
  • ひとつ気になったのは、野外劇場のつくり。ほぼ正方形の舞台に対して客席が割合に縦長だったので、生演奏の音響なども含めて、ひょっとしたら客席の前方・後方で空気の密度が異なってしまったかもしれません。今回は、前方で見聞きできた上での感想でした。
  • パリ版の公演映像発見。最初の方の「Ecoutez la musique」は、日本語では「演奏タイム」で、実は笑いどころ。結構笑える箇所も多いのです。「マハーバーラタ〜ナラ王の冒険〜」*2