水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

新派「日本橋」

三越劇場
11:00

  • 新派『日本橋』はじめての新派。台詞が速すぎず遅すぎず、的確な間でかちりかちりと決めてくる。隙のない所作。品の良いエンタメ精神。そして何より、どこか安心するようなその空気感。明治の壮士芝居から数えて123年、劇団新派から数えても62年。歴史に敬意。
  • 安心するような空気のわけは、芝居が安定していることも勿論、物語自体が抱く、今は少なくなってしまった(と思う)人物造詣や筋運びのためもあるだろうか(新派上演としてのアレンジ含め)。お孝のいじらしさ、清葉の誠実、その運命。古さというより、ノスタルジイと言いたいような。
  • 三越劇場も初。所は銀座の三越デパート、建物全体の絢爛ぶりは、劇場でもここぞとばかりに発揮され。ロビーの装飾、客席天井のステンドグラス、舞台には今や貴重なプロセニアムアーチ。客席数514のこぢんまりぶりも、贅沢感と居心地の良さを高めます。
  • 同行者数名(平均年齢ギリギリ二十代)で観劇したところ、どう見ても観客内ぶっちぎり最年少グループに。客層という意味では大変浮いていた感がないでもないですが、それも含めて楽しく味わった次第。それにしても転換、かなりゴトンゴトン音してたのだが、あれは通常状態なのか。