キャラメルボックス「サンタクロースが歌ってくれた 10days Limited Version」

サンシャイン劇場
14:00

• キャラメルボックス『サンタクロースが歌ってくれた 10days Limited Ver.』真っ正面からハッピーを叫ぶのは多分とても難しいことで、この劇団でさえ実は本当にそういう色の作品は数少ないと思う。その数少ない作品を、真っ当に真っ正面から真っ正直に、ハッピーにやりきる偉大さ。

• 映画の話だけれど、演劇の魅力がたくさん詰まった、演劇についての話でもあるのだなあ。１メートルもないような段差は、世界をまるごと分ける境にさえなる。銀幕の「外」と「中」に微妙な色合いの差をつける美しい照明。こういう魅せ方も、清々しいくらい真っ当で。

• あ、体張りまくりのアベジョー氏が怪我しないことを祈ります。もはや捨て身。違う意味で偉大。『風を継ぐ者』でも思ったけれど、あれだけギャグ担当をしつつ、さりげなく的確に人物像を伝えるって、相当に器用でクレバーでないとできない気が。恐るべし。

• こちらの「芥川」はキメポーズが本当に決まるのがずるくそして美味しい。放っておけば実に二枚目なはずの人が、ヘタれたり崩れたり華麗に宙を舞ったり。しかし基本的に生真面目で頑なな雰囲気、なるほどなしっくり感。