水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

キャラメルボックス「サンタクロースが歌ってくれた」

サンシャイン劇場
14:00

  • キャラメルボックス『サンタクロースが歌ってくれた』弾けるような勢いで押しまくっていた「10days」に対し、バランスの良さと掘り下げの深さが魅力的な「本公演」。娯楽活劇として突き抜けていたのは前者だけれど、『サンタ』を味わい深いところで魅せるこちらも素敵。
  • 「本公演」と銘打たれながら、メイン三人は常に「今のキャラメルの『本流』はむしろアナザーキャスト」と、自分たちの立ち位置を冷静にみつめた発言をしてきた。お祭り騒ぎの中、どこか鋭い緊張感が舞台を常に引き締めていたように感じたのは、まさにその意識のためかもしれない。
  • なんて真顔で書いていると面白みがない気がしてしまうけれど、帰ってきた上川隆也近江谷太朗が楽しそうで楽しそうで、あんたらアホか(褒め言葉)!なネタをこれでもかとやりまくっている図の幸せときたら。タカヤ氏、身体能力を無駄遣いしまくり。空中で一時停止してたよ。
  • そんなタカヤ氏に存分に突っ込んでもらおうとボケまくる近江谷さん、二人に触発されてかギャグがいつもよりアグレッシヴな西川さん(空中ダイビングさえもためらわず)。冒頭、あるキャスト*1の「おひとりさまモード」の衣装が恐ろしくリアルなのにも笑いました。
  • 西川浩幸や上川隆也、挑戦的に人物造形を変えてきている感触。特に西川浩幸、97年版やアナザー版とははっきり違う面を見せて、少しぎょっとしたほど。オリジナルメンバーだからこそとも言えそうだけれど、足場(余裕)あっての挑戦というより、底知れない「先へ」のまなざしを思う。

*1:「すずこ」役の前田綾さん