キャラメルボックス「ヒア・カムズ・ザ・サン」
サンシャイン劇場
19:00
- キャラメルボックス『ヒア・カムズ・ザ・サン』/ハーフタイムシアター二本立ての一本。こちらは新作。見えてしまう男と、見えること/知ること。いつもの明るさの向こうに、確実に高まってきている苦み。解決しない物語と、その上での救い。変化の兆しを思う。
- 成井豊が描く人物は、特に男は、コミュニケーションに不器用だ。普段は陽気に、時には高圧的なほどに饒舌な一方で、全身全霊をかけるような努力をしてようやく、心の奥に抱えるものを、たった一言、口に出せる。そのアンバランス。その昏さ、かなしさ。
- もう一方の作品とは真逆の、大きく広がる抽象的な装置が美しい。西川浩幸のために書かれた役は、急遽代役となった岡田達也が。偶然にも、新しいタイプの父親像が現れたようにも。西川さんの快復と、二作品主演となった岡田さんの無事完走を願いつつ。