水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

NT Live「フランケンシュタイン」

TOHOシネマズ
19:00

英国ナショナル・シアターで上演された舞台の映像を映画館で。
博士と怪物を交代で演じる方式、前半日程の今回は
博士:ベネディクト・カンバーバッチ
怪物:ジョニー・リー・ミラー
の配役。

  • 打ちのめされたのは、最終場。彼らの身体、彼らの動き。互いの尾を噛むウロボロスの蛇を思う。そしてまた、生んでしまった者と生まれてしまった者が嵌まり込んだ場所は、永久のお伽話でありながらもはや今、お伽話ではないことを思う。
  • 交互キャストにした意味も、ほぼ最終場に集約されているような。豪勢な舞台美術、冒頭近くの歯車がデザイン的に好みドンピシャでありました。頭上に煌めいていた幾百の光はまるで、脳を走る電気信号。
  • ちょっと驚いたのはカメラワーク。数が多いだけでなく、明らかに客席方向からではないアングルもちらほら。切り替えが大胆で動きも凝っているので「えっ今どこ?」と目線が迷子になることもなくはなかったのだけれど、映画館映像としての迫力あり。
  • ところで、最後に字幕担当の方のお名前に続いて"Thanks to Manabu Noda"と出た気がするのだけれど、あの野村萬斎シェイクスピアでアフタートークしていらしたりする野田学先生だろうか。ここでお名前みるとは思わずびっくり。
  • 額に手をやる癖がひどく印象的だったカンバーバッチ(ロングコートってほんとうにいいものですね…)非常に負担のかかるだろう発声と動きでありつつテンションを保ち続けるジョニー・リー・ミラー。キャスト交代すると相当印象が変わりそうで、来週が楽しみ。
  • RSC Live『リチャード二世』NT Live『フランケンシュタイン』共通して心底惜しいと感じた、字幕。緊迫シーンが誤字脱字で面白いことになってしまったりが幾度か(フランケンは省略多かったりも)。製作期間が僅かだったのかもしれず、第二弾あればその辺も良い感じになるのを願いつつ。