NT Live「ザ・オーディエンス」
・余韻。公にして私の対話、君臨と統治、過去から今へと連なるたしかな時間。こうした会話劇をストレートにやって飽きさせない手腕たるや。歴史的なところはぼんやり予習して、でも分かりきらなかった部分をやはり知りたくなってその後できればもう一度、と思ったら金曜まで!わ!
・しかし『ザ・オーディエンス』も『ビリー・エリオット』もその元の『リトル・ダンサー』も、噂の『スカイライト』も全部スティーヴン・ダルドリー演出(監督)と思うと恐るべしダルドリー。
・サッチャーさんだけ、もう登場しただけで向こうのお客さんが大拍手大ウケ。あまりのウケっぷりにつられてウケちゃったよ!あらゆる意味で巨大で語り草になる首相だったんだな。現実の彼女の死後に足されたという台詞もよかった。今を生きている芝居。きっと長く愛される芝居。
・愚痴や冷笑や軽蔑、あるいは憤怒を抜きにしても、政治を「話す」ことは、政治を「ものがたる」ことはできるのだ、という至極あたりまえのことを、知とユーモアと想像の力でもって、改めて知らせてもらった思いもする。情熱とそれらは別のものだ。
・ところでメージャー首相(役の俳優さん)が浅野和之に見えて仕方がありませんでした。たぶん主に眼鏡(それは俳優の体ではありません)。あと細かい動き。