水平線ログ

主にTwitterでの観劇感想ログ置き場です。ほぼ箇条書き。 ただいま抜けていた2016-2020のログを少しずつ転記中。

メイシアタープロデュース「グッド・バイ」

2014.3.7 15:00 吹田市文化会館 メイシアター・小ホール ・感想をこねくりまわしていたもののまとまらず今は時間切れで悔しい。ひとつ、岡田あがさの、顔をくしゃくしゃにして泣いたように笑う顔は、なんて激烈に澄み渡っているんだろう。グチャグチャの生の…

NT Live「フランケンシュタイン」

2014.2.21 TOHOシネマズ 後半日程の今回は 博士:ジョニー・リー・ミラー 怪物:ベネディクト・カンバーバッチ の配役。 ・(本筋に全く関係ない話)芝居の勢いが良すぎて、恐らく胸の辺りに付けてあると思われるマイクが時々「ゴッ」「ボフッ」となってるカ…

PARCO「国民の映画」

2014.2.20 14:00 パルコ劇場 ・『国民の映画』客席、校外学習かなにかなのか、結構な人数の中学生あるいは高校生がまとまっていらした。中学生あるいは高校生で生三谷、羨ましい…!終演後に興奮したやりとりが耳をかすめて、扉座の『ドリル魂』のときもこん…

NT Live「フランケンシュタイン」

TOHOシネマズ 19:00英国ナショナル・シアターで上演された舞台の映像を映画館で。 博士と怪物を交代で演じる方式、前半日程の今回は 博士:ベネディクト・カンバーバッチ 怪物:ジョニー・リー・ミラー の配役。 打ちのめされたのは、最終場。彼らの身体、彼…

「フル・モンティ」

東京国際フォーラム ホールC 18:30 ご縁あり急遽。映画版未見。最初しばらくエンジンかからぬ感じでハラハラしたものの、マルコム再登場あたりから一気に空気が暖まった印象。福田雄一お得意のグダッぷりを思い切り出しつつ、ハッピーな音楽(オケピが楽しそ…

RSC Live「リチャード二世」

イオンシネマ 19:00昨年に英国ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで上演された作品を映画館で。 先ほど終了。こ、こんないいものがあと一度しか上映ないなんて…とジタバタ。予習ゼロで行ったのだけれど、あらすじ・キャストスタッフ情報の乗ったペーパー…

多田直人案 第3回発表会 独り芝居「審判

吉祥寺シアター 14:00 ひとり芝居を観るときいつも、はじまって数秒後に起こる認識。「あ、これから先どこまでも舞台の上にはこの人しかいないのだ、この人ひとりとずっと向き合うのだ」という、緊張感。逃げも隠れもできない、こちらも向こうも。 加藤健一…

SPAC「真夏の夜の夢」

静岡芸術劇場 15:00 遊び続ける野田秀樹のコトバ、コトバ=新聞紙の服と銀の柱を蒼の光が包む美術、疾走感と浮遊感で舞台を締めつづける生演奏、どんなアクロバティックな動きにも対応するSPACの俳優の鍛え上げられた身体と声。宮城聡の演出は、息もつかせぬ…

DULL-COLORED POPプロデュース「最後の精神分析 -フロイトvsルイス-」

日暮里d-倉庫 14:00 ある種のいい作品には、祈りの瞬間があるように思う。白く眩しく澄み渡った、対象も、ときには願い事すらも定かでない、大きな祈りがあるように思う。 ラストシーンのフロイトを、木場勝己を思い出すと、今も身体が震えそうになる。あん…

「かもめ」

シアターコクーン 13:00 あんまり上出来でない人々のオモシロ悲しさ。人の話は良くて半分くらいしか聞いてないし、思い込み激しいし、気のきいたことをやろうとすれば滑るし。そういったことが伝わるかどうかの大半は多分、ちょっとした間合い、ちょっとした…

「OPUS/作品」

新国立劇場 小劇場 13:00 芸術家の距離感。仕事仲間の距離感。友人の距離感。あるいはまた別の。いくつもの距離感を揺れ動きながら、ラザーラ・カルテットは今日も音楽を奏でる。小川絵梨子の演出作を観るのは三度目。戯曲を立体空間に立ち上げる、誠実な手…

マームとジプシー「cocoon」

東京芸術劇場 シアターイースト 15:00 波のように、『cocoon』の少女たちの姿が脳裏に再生される。あのリフレイン。声。まだまとまらない。 ベージュ色の光、ベージュ色の砂だけがある空間に息づく、16歳の少女たちの記憶。少女たちに、少女たちの透明な世界…

イキウメ別館 カタルシツ「地下室の手記」

赤坂RED/THEATER 19:00(観劇直後) カタルシツ。うわあ、刺さる、刺さる。切り取り方は異なるけれど、岩井秀人の『ヒッキー・ソトニデテミターノ』とある種同じポイントを突いてくる。自意識の鎖。「ふつうに生きていく」というスキル。そして割と誰でも虚…

「帰郷 -The Homecoming-」

シアター風姿花伝 13:00 初めてのピンター。この「いやあな感じ」。男ばかりの、ある家族。ひずんだまま放置される意思疎通。言葉の後ろにはいつも空白がつきまとう。その空白の空間に伸びる、伺う、一方向の視線。視線。視線。 美術。客席に入ったとたん目…

シネマ歌舞伎「大江戸りびんぐでっど」

いやあ映画館で歌舞伎を見られるっていいもんですねえ、の前に果たしてこれは歌舞伎なのか否かというのは上演当時の評でも耳に聞こえておりましたが、なにしろ歌舞伎をきちんと観たことがほとんどないのでその辺りは沈黙。初シネマ歌舞伎、楽しんで参りまし…

「ヘンリー四世」

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 13:00 ポスターにいるのは勿論メインの二人なのだけれど、個人的には、誰よりも木場勝巳の存在に引っ張られ続けた。ぶれない間合い、複雑な台詞を2階席の最後列にも確かに響かせる声。囁きに劇場中が耳を澄ます、美しい瞬…

「八犬伝」

シアターコクーン 18:30 実は基礎知識ほぼゼロだったのであまりの展開の速さによれよれになりつつ、ひとまず「毛野!毛野!信乃!信乃!」と心の中でコール。屋台骨。 ここのところ何だか殺陣マイブームが来ているようで、刀をくるくると振り回し跳ね回る阿…

「音樂劇 千本桜」

博品館劇場 13:00 ほとんど情報を把握しないで来てしまったのだけれど、湯澤幸一郎がいたり小林健一がいたり岸祐二がいたり、主演の加藤和樹は白井版『オセロ』出演者だったり。演出は扉座の茅野イサム。あ、舞台版タイバニでイワンをやってらした高崎翔太も…

キャラメルボックス「盲目剣谺返し」

サンシャイン劇場 19:00 『盲目剣谺返し』だけ観て撤収。流石に一時間、切って貼って詰めた感濃いものの、殺陣好きとしては短い中でも凝った殺陣を味わえたのが嬉しい。大内厚雄のしなやかな身体で示す「盲目の」剣。音のない第一のクライマックスと、声のな…

扉座「つか版・忠臣蔵 〜スカイツリー篇 〜Returns」

すみだパークスタジオ 倉 14:00 熱気、熱気、熱気。開演前に全力で物販していた男たちだって、みんな等しく一人残らずかっちょいいのです。山本亨様の刀さばきと傘さばき、惚れ込まずにはいられない。 それにしても、女性のハイレグ・網タイツ・燕尾服上着の…

「ジェーン・エア」

日生劇場 12:00 ヒース茂る荒野に、とどまることなく風が吹いている。上演時間は休憩込み約3時間、けれど2時間ほどだったかのような感覚。何より場面転換の滑らかさ、エレガントさ。しかし決してせわしくない。本のページを丁寧にめくっていく様にどこか似…

「樹海 -SEA of THE TREE-」

ル・テアトル銀座 14:00 『樹海』10月8日(月)/書き込みの薄い脚本とメリハリの薄い演出が相まって、言いたいことは了解、の先がない感。脚本は特に前半が薄く、四人の人格がどうも見えてこないままプレゼンテーションが始まってしまい、更にプレゼンの内容…

「ファンファーレ」

シアタートラム 14:00(観劇直後のツイート) ファンファーレ、メモ。世界観や楽曲や美術がきらめいている、だけに、そこに覆いかぶさる圧倒的に巨大な惜しさ勿体なさ足りなさにのたうち回りたい心境。もーっ!たーい!なあああい!! 全く関係ありませんが、…

「ヒッキー・ソトニデテミターノ」

パルコ劇場 14:00(観劇直後のツイート) ヒッキー観劇。良いなあ。吹越満の精密な身体、のみならず全員の身体が、なんかこう、あ、知ってる、という。生きづらさという大きな言葉とは少し違うかもしれない、しかし大きい「つらい」「こわい」のこと。でも笑…

キャラメルボックス「広くてすてきな宇宙じゃないか」

サンシャイン劇場 14:00(River) 15:30(Forest) 19:00(Slope) キャラメルボックス『広くてすてきな宇宙じゃないか』/サポーターズクラブ結成20周年を記念し、ハーフタイムシアター(約1時間の作品)の代表作を3パターンのキャストで一挙上演というお…

マームとジプシー「ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。」

三鷹市芸術文化センター 星のホール 19:30 マームとジプシー『ワタシんち、通過。のち、ダイジェスト。』今まで観たのは『20年安泰。』参加時の短編だけだった。リフレインそしてリフレイン、ぶれて拡散する語り、重なる時間瞬間記憶、潤むけれど零れはしな…

「えびな薪能」

相模国分寺跡 18:30 神奈川県は海老名にて、生まれてはじめて薪能を鑑賞。月の照る中、暖かい夜気にすらりと音が響くさまは、それだけで得難い空間だなあと感じつつ。仕舞『二人静』『野守』、狂言『蚊相撲』、能『葵上』。 『蚊相撲』のいまいち現実認識が…

TIGER&BUNNY THE LIVE

13:00 Zepp DiverCity TOKYO 実に今更だけれど、私は生の殺陣が大好きかもしれない、と自覚。目前で、身体能力の限りを尽くした俳優陣が、走って跳んで打ちかかり蹴り上げ刀を閃かせる。その図に、弱い。割と弱い。 原作物が違う媒体に移るとき、オリジナル…

「三谷文楽 其礼成心中」

パルコ劇場 14:00 カーテンコールで起きたある拍手に、人の「何かを何かとして見立てる力」の強さを思う。わたしたちは条件さえ整えば多分、例えば一脚の椅子でさえ「ひとり」として扱い、信じられる。この不思議な習性はもしかしたら、神に舞を捧げていたよ…

LEMON LIVE「Woo!! man」

紀伊國屋ホール 14:00 LEMON LIVE『Woo!! man』/初の再演もの。初演が下北沢の駅前劇場、今回は2.5倍超の紀伊國屋ホール。初演を観たせいか、広すぎるかも、との印象。男×6と女×1のキャストで「ひとり男女二役」という枠組みは、ちっちゃい空間の方が高威力…